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「滬港通」のメリットは主に有名企業
香港証券取引所の周松崗主席は16日、上海と香港証券取引所の間で相互の上場株式の売買注文を取り次げる「滬港通(フーガントン)」互聯互通(相互乗り入れ)の試験的導入を発表しました。※滬Hùとは上海の別名。港Gǎngとは香港の別名。 上海と香港の株式市場におけるこの相互乗り入れ制度「滬港通」の出現により、新たなの投資機会がやって来る。一般的に、両エリアの株式市場の出来高は新システムの登場後には、ある程度増加すると見られている。言い換えると、両地の取引所双方が、相互乗り入れ制度のメリットを享受する事になろう。改革が進む中、中国本土の株式市場が国際市場と統合する事は非常に重要な一歩となろう。「滬港通」はまさにA株が国際舞台に向かうための踏み台であり、香港証券取引所(00388)はA株の門戸を国外にも開く役割を担っている。一方、香港証券取引所の責任は重大で長い道のりになると見られ、もしA株の国際化の流れを成功させることができれば、香港証券取引所の将来性は計り知れないメリットをもたらすであろう。相互乗り入れは深セン証券取引所の参加が未だ未確定であるものの、改革開放の原則に基づけば、「深港通」の実施も時間の問題となるであろう。 香港証券取引所のほか、本土投資家によく知られている中国本土未上場の企業であれば、香港株式市場に上場すれば「滬港通」のメリットを享受できる可能性が有る。中国移動(00941)やテンセント(00700)を例に挙げると、これらの企業が提供しているサービスは中国本土の住民に日常的に利用されており、接点の多さから比較的深く理解されている状況にあることから、中国移動とテンセントは今後中国本土の株式投資家のターゲット銘柄となろう。国際的企業に属する香港上海銀行HSBC(00005)や和記黄埔(00013)、友邦保険(01299)では、ブランド効果及び世界各地へのサービス展開がセールスポイントとなろう。また、A株・H株間での価格差が大きい銘柄が存在しており、こういった「AH価格差」銘柄でも高騰が見られているが、あまりにも価格差が大きい場合はリスクがかえって高くなることを注意しなければいけない。 「滬港通」の開始に伴い、香港における証券会社のビジネスは成長の見込みが有る。現在、香港の投資家はH株で上場していないA株への理解がさほど多くない。A株取引に対する香港の投資家の興味を高めるべく、香港の証券会社はプロモーションを強化しなければならない。つまり、「滬港通」のメリットを享受する前に、香港の証券業界はまず投資を拡大し、A株専門の研究部門を増設もしくは拡充する必要があるだろう。中国国営の証券会社と比べ、中国資本を背景に有する香港の証券会社のほうがやや優位な立場になるであろう。 2014年4月15日